永遠の0 (講談社文庫) [1363回参照されました]
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本の紹介
100% [全608ページ]
状態 読み終わった!
2010/06/27 23:52:11更新
著者 百田 尚樹 ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
前評判は聞いていたものの、その期待にたがわずの秀作!
特攻隊として死んでいった祖父について知るために、主人公と姉が行った元戦友たちへのインタビューで構成された作品。
元戦友たちも立場や背景が異なることから証言も様々で、前半から中盤までは主人公たち同様に読者にもなかなか祖父の実態が掴みづらいのだが、読み進むウチに宮部久蔵という人物の輪郭が次第にはっきりとし、最後には具体的ビジョンとして形を成すまでになっていく。
これは、様々な角度から違った見方での人物像の捉え方が効果的で、同時に以前の証言との整合性が取れてくることで段々と立体的に浮かび上がってくるといった、非常に巧みな表現方法だった。
自分があまり太平洋戦争などについての知識が深くないので、内容がどこまで史実に基づいたものなのかは判断しかねるが、「特攻」という行為がキレイ事や美談では済まなかった事実。そして当時の高級官僚たちの無能さには憤りを感じてしまう。。。ただ、この高級官僚たちの出世重視の考え方は現代社会の至る所に取り残されてる気がする。当時は国民の「命」や生活が代償だったが、現代でもそれに代わる無駄な代償が支払われてるのではないだろうか…
後半には一瞬「ファンタジーか?」と思うようなエピソードもあるが、小説としての表現力の巧さを愉しみ、そして戦争の愚かさ、人の生き方や家族との絆について考えさせられる非常に良い作品でした!!
読書の軌跡
96ページ | 2010/06/09 23:56:49 |
202ページ | 2010/06/10 23:22:26 |
298ページ | 2010/06/12 00:13:14 | 既にここまででも逸品! |
389ページ | 2010/06/17 01:01:43 |
502ページ | 2010/06/18 00:27:53 |
608ページ | 2010/06/27 23:52:11 |
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