カシオペアの丘で 下 (講談社文庫) [184回参照されました]
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本の紹介
100% [全416ページ]
状態 読み終わった!
2010/05/30 01:49:09更新
著者 重松 清 ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
許すこと許されること。そして生についてと深い作品だった。人生をどのように歩み、過ちとどのように折り合いをつけ、最後はどのように幕を閉じるのだろうか。
そんなことを読了後に考えさせられる。
40歳を目前に癌を宣告されたシュンが子供の頃からの「傷」との折り合いをつけていく過程を軸に描かれ、その想いや姿勢には共感する部分も多くついつい感情移入してしまう。色々と背負ってしまってはいたが、自分・家族、そして友人もが納得できる最後を迎えられたのは幸せな終わりだったのではないだろうか。
作品自体、後半は一気読みするほど引き込まれるものだったけど、本作品で提起しているテーマだとはいえ「許す」に拘りすぎてた感もあった。その中だからこそユウちゃんというキャラクター性が欠かせなかったのかもしれないが。。しかし、このユウちゃんのキャラクターは絶妙だった。特に第15章のユウちゃんの語りはなんとも良い味があって、この作品をより際立たせている一因となっている。
そして本作で舞台となる北海道にある架空の田舎町、そしてカシオペアの丘の描写はもちろんのことだし、登場人物たちのが発するら台詞のどれもが素晴らしい。その意味でも魅力的な作品だった。
それだけに安易に中途半端な映像化だけは避けてほしいと願う。。
読書の軌跡
113ページ | 2010/05/26 23:18:06 |
222ページ | 2010/05/27 23:10:21 |
416ページ | 2010/05/30 01:49:09 |
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