とくこさんの読書日記[公開中]
- 2016年02月20日
私の本棚 (新潮文庫)を32ページまで読みました。
そう思って適当に並べている内、どこに何があるか分からなくなる。でも、そんな本棚は自分の記憶と同じで、大切なものだけが取り出しやすい所にあるのだ。
2016/02/20 15:43:09
私の本棚 (新潮文庫)を12ページまで読みました。
つまり、そこが終の棲家だからして、
2016/02/20 08:01:28
- 2016年02月19日
残り全部バケーション (集英社文庫)を読み終えました。
2016/02/19 01:31:46
- 2016年02月18日
残り全部バケーション (集英社文庫)を249ページまで読みました。
「岡田さんですか」溝口さんは、岡田さんの話をする時、決まって、泣きべそをかく子供のような顔つきになる。
2016/02/18 00:37:42
- 2016年02月14日
残り全部バケーション (集英社文庫)を57ページまで読みました。
母がふと、「さっき、岡田さんが言っていた言葉、よかったよね」と洩らした。 「どの言葉?」 「レバーをドライブに入れておけば勝手に前に進む、って」 わたしは、彼女の横顔に目をやる。 「なんか、気が楽にならない?気負わなくたって、自然と前には進んでいくんだよ」 そうかなあ、とわたしは堪えながらも、自分の身体についているはずの、見えないレバーをドライブに入れてみる。
2016/02/14 23:26:43
残り全部バケーション (集英社文庫)を37ページまで読みました。
会話が止まった。居心地は悪くない。ゆらゆらと風で震える湖面と、俺の心の揺れはどこか共振しているようで、小動物が立てる寝息のような揺れしかない。穏やかで、心地好い。
2016/02/14 23:02:16
- 2016年01月03日
きつねのはなし (新潮文庫)を89ページまで読みました。
大学に入ったばかりの私には、京都の街で行き当たる一切が物珍しく見えたためでもあるだろう、先輩にまつわることはその一つ一つが琥珀へ封じられたような甘い色を帯びて、記憶の中にある。
2016/01/03 21:15:59
- 2015年12月13日
きつねのはなし (新潮文庫)を29ページまで読みました。
古道具に囲まれていたときは機嫌が良かったのに、夕食中の奈緒子は黙しがちで、何を言ってもコツンと石にぶつかるような感じがした。
2015/12/13 21:22:20
きつねのはなし (新潮文庫)を16ページまで読みました。
「夜遅くに一人で起きていて、なんだか、わけもなく怖くなることがありませんか」「ときどき、あります」「朝になれば、なぜあんなに不安だったのか分からなくなるでしょう。それと同じなのです。東京はいつも夜なのです」彼女は言った。
2015/12/13 21:04:55
パパの電話を待ちながら (講談社文庫)を読み終えました。
2015/12/13 18:28:28
- 2015年12月05日
パパの電話を待ちながら (講談社文庫)を141ページまで読みました。
心臓が脈打つのが見え、男の子の考えていることが、まるで水槽の中にいる色とりどりの魚のように頭の中で動くのが見えました。
2015/12/05 16:39:34
- 2015年11月03日
パパの電話を待ちながら (講談社文庫)を74ページまで読みました。
総督は、腹をたてて髪の毛をかきむしり、かきむしりすぎて、毛が一本しか残りませんでした。
2015/11/03 08:39:54
- 2015年10月14日
パパの電話を待ちながら (講談社文庫)を36ページまで読みました。
いつでもどこでも、コロリと落っこちてばかりいる、アリーチェのお話です。
2015/10/14 14:03:13
パパの電話を待ちながら (講談社文庫)を32ページまで読みました。
「罪のない人に平手打ちするように命じられるなんて、たいていの人ならいやがります。そんないやなことを強制されないために、今後は法に逆らわないよう気をつけるようになるでしょう。さあ、平手打ちを二発、お願いします。そして、これからはどうか気をつけてくださいね」
2015/10/14 13:59:10
- 2015年10月11日
ウエハースの椅子 (新潮文庫)を読み終えました。
2015/10/11 17:48:09
- 2015年10月10日
ウエハースの椅子 (新潮文庫)を197ページまで読みました。
やさしい声で、そう尋ねる。私は、「いいえ」と、こたえた。「もう、会いたくないの」私は落ち着いていた。感情を言葉にしたというよりも、言葉が感情をつくるみたいだった。
2015/10/10 21:42:09
ウエハースの椅子 (新潮文庫)を196ページまで読みました。
日が昇りきったころ、恋人がやってきた。ドアチャイムが鳴り、ノックと、私の名前を呼ぶ恋人の声がきこえたが、私は身動きしなかった。するとふいに静かになり、数分後に電話が鳴った。しばらく鳴るままにしていたが、恋人に心配させるのは甘えたふるまいだと思えて受話器をとった。
2015/10/10 21:40:17
ウエハースの椅子 (新潮文庫)を161ページまで読みました。
「信じられない」私は何度もそう言った。「あなたにまた会えるなんて信じられない」と。
2015/10/10 11:27:39
ウエハースの椅子 (新潮文庫)を152ページまで読みました。
私は自分がたったいま恋人を疑ったことにおどろき、動揺している。信じきっていなければ、愛に意味などないことを知っていた。ポットに葉を入れてカップをならべる。やかんが蒸気を噴き出し始める。私は恐怖を感じる。信じきっていたことが、唯一の武器だったのだ。唯一の、そして無敵の。やかんが蒸気を上げつづけているのに、私は火を止めることを思いつかない。
2015/10/10 11:19:44
ウエハースの椅子 (新潮文庫)を125ページまで読みました。
「気をつけなさい。やけどしないようにね。あなたにやけどなんかさせたら、ママはあなたの未来の旦那様に申し訳ないから」それを聞くたびにわ私は怯えた。母の言葉は、まるで私のほんとうの居場所が、そこではない別の場所にあると言っているようにきこえた。私が未来の旦那様のもので、父や母は、私をそのみたこともないひとからあずかっているだけのように。
2015/10/10 10:52:41