ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(下) [32回参照されました]
yamatoさん がこの本を手に取りました。yamatoさんは、これまでに22冊の本を読み、4,489ページをめくりました。
本の紹介
100% [全280ページ]
状態 読み終わった!
2011/10/16 20:11:12更新
著者 マイケル サンデル ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
正義とは何かということを代表的な3つの考え方を学んだ上で考えさせらた。
3つとは、
①正義とは、幸福の最大化を意味するという功利主義の考え方。
②正義とは、自律と尊厳の尊重を意味するというイマヌエル・カントやジョン・ロールズの考え方。
③正義とは、市民の美徳を育み、善き生に基づいて判断することだという目的論法的なアリストテレスの考え方。
現代社会では②の考え方がメジャーであるが、サンデルは負荷なき自己と批判し③に基づくコミュニタリアニズムを主張している。
そして、正義を考えるためには善を考えることが必要であることを例を挙げて示した。
しかし素朴なコミュニタリアニズムは多元的な考えが存在する現在では通用しない。なぜなら特定の共同体における価値観は必ずしも正しいとは思えないからだ。だからサンデルは特定のコミュニティを超えた善を考える必要性を説いている。
そして最後に彼はソクラテス的な弁証法を用いてその超越的な善に基づく正義の考察方法を示していた。
非常に難しい内容に思われたが会社生活の中で経理として何が正しいかという判断を迫られることがあると思う。
その点で様々な考え方、そしてそれを活かして判断をするまでの論理的プロセスを学べたことは大きな糧になったと思う。
読書の軌跡
280ページ | 2011/10/16 20:11:12 |
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