不祥事 (講談社文庫) [177回参照されました]
mak246さん がこの本を手に取りました。mak246さんは、これまでに105冊の本を読み、44,761ページをめくりました。
本の紹介
100% [全392ページ]
状態 読み終わった!
2011/04/21 01:32:18更新
著者 池井戸 潤 ブックリンクされた本
-評価
★★★★☆感想
銀行を舞台に美人のヒロインが上司や役員にも怯まずに物言いを付けて、様々な問題や事件を解決していくエンターテイメント作品。ただ、エンターテイメント重視の単なるヒロイン活劇に留まらず、物語の背景には銀行内に於ける派閥間紛争や出世競争、そして顧客や取引先との人間模様がしっかりと描かれていて、銀行の内部事情と共に説得力のある内容となっている。
自分とは縁遠い銀行内のバックステージが題材となっていたが、小難しい金融用語等の煩わしさもなく、しかしながら組織内に蔓延する古くからの銀行体質などが分かりやすく描写されていて興味深く読み進められた。ま、あくまでエンターテイメント小説なのだから事件や悪役側には誇張表現が多大に含まれているだろうが、銀行内の人間関係を垣間見れた気がする。。。
元行員の著者だからこその作品でもあるだろうが、銀行というリアルな世界で発生する日々の問題を花咲舞というキャラクターを用いてテンポの良いストーリーに仕上げ、最後には爽快さすら感じさせながらリアリティを損なわないバランスは秀逸!
…ある意味、時代劇に於ける悪人退治のフォーマット的な構成と企業小説とが見事に融合した作品かと。
とまぁ、一介のビジネスマンにとってはスカッとするストーリーなのに文庫本の表紙は何故こんなにダークなイメージなんだろ。。。
タイトルは『不祥事』のままでいいと思うのだが、このタイトルにしてこの表紙じゃ本作の正しいイメージを伝えきってない気がする…
読書の軌跡
100ページ | 2011/04/15 00:01:19 |
191ページ | 2011/04/15 23:15:03 |
285ページ | 2011/04/20 01:02:26 |
392ページ | 2011/04/21 01:32:18 |
コメント
コメントするにはログインが必要です。