オー!ファーザー [172回参照されました]
あおみさん がこの本を手に取りました。あおみさんは、これまでに174冊の本を読み、67,684ページをめくりました。
本の紹介
100% [全361ページ]
状態 読み終わった!
2012/09/19 10:26:22更新
著者 伊坂 幸太郎 ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
読後の感想を一言で表すと「愉快」である。父親が4人という突拍子もない設定や、らしくないヤクザ、人の良すぎる主人公、お節介な友人。これらの「愉快」な要素に緻密な伏線と巧みな物語構成が合わさって伊坂幸太郎の作品は成立していると思う。あとがきで著者も言っていたが、本作の次に出た「ゴールデンスランバー」からがある意味での伊坂幸太郎第二部である。したがって本書は第一部最後の一冊である。
私は名著「砂漠」の世界観、会話のテンポの良さ、ユーモア、登場人物の人の良さに魅了され伊坂作品に没頭した。このこともあり、個人的に第一部の作品が大好きなのである。したがってこれらの特徴が顕著に表れている「オー!ファーザー」も読書人生において心に残る一冊となった。
鷹、悟、勲、葵の4人の父親はそれぞれ良いところがあり、皆が由紀夫を大切に思っている。父親というものはこうも強いものなのか、家族の絆はここまで太くなるものなのか、と気付かされた。大学生である私には当然息子などいない。しかし、なんとなくであるが本書を通して理想の父親像というものがうっすらとでも頭に浮かんだような気がする。勿論ギャンブルに現を抜かすのも、暇さえあれば女性を口説くこともいけないことだが(笑)
第一部最後の物語に相応しい出来であった。楽しかった。
読書の軌跡
252ページ | 2012/09/12 03:42:53 | 勲「死ぬ勇気はあるけど、生きる勇気はないのか」 |
361ページ | 2012/09/19 10:26:22 |
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