追伸 (文春文庫) [132回参照されました]
mak246さん がこの本を手に取りました。mak246さんは、これまでに105冊の本を読み、44,761ページをめくりました。
本の紹介
100% [全302ページ]
状態 読み終わった!
2010/06/08 23:16:28更新
著者 真保 裕一 ブックリンクされた本
-評価
★★☆☆☆感想
現代と過去における2組みの夫婦が交わした手紙のみで全編が構成された作品。
ケータイやメールが主体となっている現代だからこそ、この手紙という題材には味があり、手紙だからこその形式に生ずる微妙な変化がそれぞれの心境や立場を表わしていて新鮮に映った。自分もそうだが、このような手紙を書ける人が現代にどれだけいるんだろうか?
その意味では面白い手法だったと思う。
ただ、2人の女性がそれぞれの夫にひた隠しにしている真実を手紙のやり取りだけで徐々に暴いていく展開は淡々としている上に、2組みがほぼ同様の展開なのでちょっとしつこくも感じられた。この展開については2人の女性をダブらせているが故の構成だとは思うのだが、流石に第3部になると離婚を切り出した理由も大まかに想像はつき、その理由に対しての言い訳を重ねるだけに見受けられた。
その点では物足りなさを感じる作品だった。。。
……さらに蛇足かもしれないが、せっかくギリシャのテッサロニキが舞台の1つになっている割には、その風情があまり伝わってこなかったのも少し残念。。。
結論、真保作品にはやっぱり緊張感のあるスリングな展開の作品が望ましいかと。。
読書の軌跡
108ページ | 2010/06/05 23:58:30 |
212ページ | 2010/06/07 22:48:09 |
302ページ | 2010/06/08 23:16:28 |
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