とくこさんの読書日記[公開中]

2015年05月09日
変身（新潮文庫）を63ページまで読みました。
おれは本気になって、先祖から伝わった家具を居心地よく配置している暖かい部屋を洞窟に変えてしまおうと思っているのか。家具が全部片づけられてしまえばどこであろうとむろん思いのままに這いまわることはできるのだが、しかしそれと同時に人間として生きてきた自分の過去を急速に完全に忘れてしまうであろう。現にいまもう忘れかかっているのではなかろうか。そして母親の声をひさしぶりに耳にしたからこそ一時おれが正気にたちもどったのではあるまいか。
2015/05/09 00:34:27
2015年04月28日
竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)を読み終えました。
2015/04/28 19:38:14
2015年04月27日
竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)を288ページまで読みました。
空には数億の星が鏤められ、冷たく淡い光を放っている。白い竜の死骸は、声なき声で、もう行け、と語る。生物とはそういうものなのだから、哀れむことも悲しむこともあるまい。まだお前は生きている、もう行け。どこに行くべきか、よくわかった。
2015/04/27 22:30:11
2015年04月26日
竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)を258ページまで読みました。
なにしろ生まれた瞬間から今に至るまで、ただの一度も本当の意味で安心したことなどなかったのだ。
2015/04/26 23:06:50
2015年04月12日
竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)を170ページまで読みました。
残響音が作る世界の深みに何かが息を潜めているような気がする。
2015/04/12 10:06:02
竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)を169ページまで読みました。
電子ピアノはそれなりにいい音がする。倍音ペダルもあるし、鍵盤も安物のキーボードほど軽くはない。特に何が弾けるというわけではないが、コードを押さえたり、頭の中に思いついたメロディを探したりしながら無為なときを過ごしていると心が安らかになる。音楽の世界は深い。
2015/04/12 10:04:54
2015年01月03日
乳と卵(らん) (文春文庫)を読み終えました。
2015/01/03 18:34:47
乳と卵(らん) (文春文庫)を111ページまで読みました。
大人になってしまった今では、もう誰にも相談せずに、ささいな顔色を見ずに、所持金と時間と自分の気分の関係のなかだけで必要ならものを選びとり、好きな場所へ行くことができてしまうこと。
2015/01/03 17:02:37
2014年12月30日
乳と卵(らん) (文春文庫)を52ページまで読みました。
肌色の分量がとても多く、この裸の現場においては、普段ならかなりの割り合いで識別の重みを持つ顔、という部位がとんとうすれ、ここでは体自体が歩き、体自体がしゃべり、体自体が意思をもち、ひとつひとつの動作の中央には体しかないように見えてくるのやった。
2014/12/30 15:59:01
2014年11月02日
乳と卵(らん) (文春文庫)を46ページまで読みました。
それがゆううつで、なんでかものすごく暗い。でもその暗さは厭、気分が厭、厭厭が目にどんどんたまっていって、目をあけていたくない。あけていたくない、から、あけてられない、になりそうでこわい。目がすごいくるしい。緑子
2014/11/02 13:47:18
乳と卵(らん) (文春文庫)を45ページまで読みました。
あたしの手は動く、足も動く、動かしかたなんかわかってないのに、色々なところが動かせることは不思議。あたしはいつのまにか知らんまにあたしの体のなかにあって、その体があたしの知らんところでどんどんどんどん変わっていく。こんな変わっていくことをどうでもいいことやと思いたい、大人になるのは厭なこと、それでも気分が暗くなる。どんどんどんどん変わっていく。過ぎていく。
2014/11/02 13:45:48
2014年11月01日
乳と卵(らん) (文春文庫)を14ページまで読みました。
単語と音の響きだけがくるくるとして、次第に巻子としゃべっているのだという実感も失われてゆく様子であって難儀した。
2014/11/01 16:37:27
2014年10月17日
東京喰種〈トーキョーグール〉 [空白] (JUMP j BOOKS)を読み終えました。
2014/10/17 07:49:16
東京喰種-トーキョーグール-[日々] (JUMP j BOOKS)を読み終えました。
2014/10/17 07:49:02
2014年09月30日
東京喰種-トーキョーグール-[日々] (JUMP j BOOKS)を130ページまで読みました。
2014/09/30 00:07:32
2014年09月29日
東京喰種-トーキョーグール-[日々] (JUMP j BOOKS)を114ページまで読みました。
自らを世界に知らしめる。我こそ"美食家"月山習。
2014/09/29 23:50:43
2014年09月19日
檻の外 (Holly NOVELS)を読み終えました。
2014/09/19 00:08:34
2014年09月18日
檻の外 (Holly NOVELS)を173ページまで読みました。
怖い人だなんてとんでもない、おじさんはよく笑った。
2014/09/18 22:35:43
2014年09月17日
檻の外 (Holly NOVELS)を17ページまで読みました。
『あんたに家族がいたって、近くにいるぐらいいいだろ』口調は、淡々としていた。『同じ雨の降っている場所にいるんだって思うぐらいいいだろ。顔が見たいって思う時に、歩いていける場所にいたっていいだろ』傍に、ただ傍にいたいと訴える男に、胸を揺さぶられる。けれど近くにいることが、喜多川本人にとって、自分にとっていいことなのかどうかわからなかった。
2014/09/17 21:57:33
箱の中 (Holly NOVELS)を読み終えました。
2014/09/17 00:42:40