伝統の逆襲―日本の技が世界ブランドになる日 [62回参照されました]
shimoさん がこの本を手に取りました。shimoさんは、これまでに55冊の本を読み、15,939ページをめくりました。
本の紹介
100% [全213ページ]
状態 読み終わった!
2011/10/05 03:41:53更新
著者 奥山 清行 ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
奥山清行
GM、ポルシェなどでカーデザイナーを手がけ、現在は日本の地場産業の再生目指し、メガネや木工家具や鋳物の製造販売を手がけている。
本の中で、日本企業、ひいては日本人がこれからどうあるべきかについて、一つの解答を示している。
日本とイタリアはある意味で似ている。
それは、伝統工芸に勤しむ職人が多いことだ。
イタリアはそれゆえに、企業の80%が中小企業で社員数十人といった会社が多い。
それらの会社は、フェラーリの一部品を担当していたり、その会社ンお職人にしかできない技術も多々ある。
フェラーリという車は、イタリアの職人たちの技術の結集であり、イタリアという国がわかる商品になっている。
当然、技術を持った職人たちは尊敬され、それに相当する給料をもらっている。
では日本はどうだろうか。
日本における職人は、「生産労働者」つまり、ブルーカラーの人間と捉えられがちである。
かつてはメイドインジャパンとして信頼を勝ち得た商品たちは、これら生産労働者の方々の努力の賜物であった。
しかし、物は大量に生産され、コスト競争に至る。
日本の技術は高い、ただ、消費者が求めるのはコストであり、本質的な能力が備わっていれば、韓国製でも中国製でもよい。
判断基準に、日本の技術力の高さがそこまで反映されないのだ。
つまり、日本の製品には、「日本という顔(日本の文化、企業の文化、地方の文化)」がないのである。
日本の「ものづくり」が抱える3つの問題を指摘する
①狩猟型ものづくりから農耕型ものづくりへ
②クリエイティビティのインフラが企業内にのみ抱え込まれている
③技術継承の問題
・今ある技術でどうするか、ではなく、何を作りたいか、から始めること
・ものづくりに日本の文化、地方の文化をもたせること。それが一番の差別化である(三宅一生氏などのファッションデザイナー成功者はみな、日本文化を切り口にしている)
・生産労働と知識労働という分け方を、クリエイティブな業務に関わる人達、と、そうでない人たちに分ける
・ブルーカラーといわれる生産労働者から知識の抽出を行う。つまり、日本人は生産労働者と言われる人ほどクリエイティブな面をもつ(伝統職人、トヨタの"カイゼン"など)
まとまらん
読書の軌跡
213ページ | 2011/10/05 03:41:53 |
コメント
コメントするにはログインが必要です。