ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) [185回参照されました]
机龍之介さん がこの本を手に取りました。机龍之介さんは、これまでに149冊の本を読み、60,008ページをめくりました。
本の紹介
100% [全384ページ]
状態 読み終わった!
2011/07/06 23:32:10更新
著者 伊藤 計劃 ブックリンクされた本
-評価
★★★★☆感想
「でもね、みんなきっとそれに疲れてる。自分のことをいつもみんなに知らせてまわらなきゃならない社会に。自分が健康であること、健康に気を遣っていることをみんなに知らせてまわらなきゃやっていけない社会に。」
医療福祉のために自分の身体を監視するネットワークに接続している社会。監視社会の一形態。有用な技術も突き詰めていくと結局、ディストピアを作った。健康とか生命の善的なフレーズを掲げて社会や人間を抑圧していくシステムって現代社会にも結構多い。現代なんてかなり危ういバランスだけど、そこら辺は昔も未来も変わらないか。
ところで、自分の情報をいつでも開示しつづけて、信用度を引き上げ続ける社会は今すでに出来上がりつつある。原理的にはFacebookってこれだよね?mixiで一時期話題になったmixi疲れってのも情報開示疲れの亜種だろう。欧米人ってそうやって自分が自分であることを開示し続けて他人に承認されないと、精神的平穏を手に入れられないのかもしれない。他人が昔は神様っていうアイコンだったのだろうけど。神が死んだ社会だと人間同士でやるしかないわけだ。
読書の軌跡
384ページ | 2011/07/06 23:32:10 |
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