外交官が見た「中国人の対日観」 [399回参照されました]
Popoさん がこの本を手に取りました。Popoさんは、これまでに198冊の本を読み、56,501ページをめくりました。
本の紹介
100% [全221ページ]
状態 読み終わった!
2020/06/01 00:06:57更新
著者 道上尚史 ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
(p91)相手の間違いについてはきちんと指摘し修正しますよ。でなければ、誤解されたままになってしまいます。ただその時に、国内の論法をそのまま振り回すのでは、価値観や発想が異なる外国では通じないこともあるわけです。日本のある研究者は、コミュニケーションとは「沿いつつずらす」ことだと説明しています。頭から否定するのりも、相手の思考の道筋を途中までたどりつつ、「そうか、なるほど」と気づいてもらう、つまり認識をずらす方が効果的なこともある。
(p96)日本人はルールに忠実なあまり、融通がきかず、駐車場がガラガラなのに、…一番遠いところに案内されたりする。…日本人に関して一番心配なのは、社会人も高校生も、「明日は昨日と同じ、十年後もきっと同じようなものだろう」とか、「世界のことなど関係ない、考えも及ばない」という内向きな、だらっとした覇気のなさです。これは閉鎖的で固定的で…というより、現実離れした世界観です。
(p120)世の雰囲気が腰高で上すべりだと見れば、国の指導部やメディアや知識人は、国民を低姿勢に導こうとするだろう。逆方向の必要があれば、「強さ」を示そうともするはずだ。
(p203)中国人は、世の中が複雑で落とし穴だらけということを骨の髄までまで知っている。その中で賢く能動的に生きていかなければ未来はないとわかっている。外国の動向にたえず目をやらないと自国の利益確保が危ういことも、多くの人は感じている。中国ではこうした国際社会のルールを心得た上で、知的エリートたちが政府、メディア、大学、シンクタンクのあちこちにいて、国の方向づけに重要な役割を果たしている。
(p208)時に文句を言いつつ、「国の現状を考えれば、これが最善に近い」とものわかりがよい。若いながら「大人の社会科」がよくできていると言える。国の制度に百パーセント身をゆだねるようなリスキーなことはしないが、これに背を向け、自分の可能性をつぶすようなことはもっとしない。
読書の軌跡
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