坂の上の雲 [2027回参照されました]
Popoさん がこの本を手に取りました。Popoさんは、これまでに198冊の本を読み、56,501ページをめくりました。
本の紹介
100% [全346ページ]
状態 読み終わった!
2020/01/10 14:38:55更新
著者 司馬遼太郎 ブックリンクされた本
-評価
★★★★☆感想
坂の上の雲(六)
(p12)かれの担当する正面たるや、四十キロにおよぶという広正面で、それだけの正面をわずか八千そこそこの兵力で守っている。…が、総司令部はそれを理解しない。である以上、好古とその稀薄な守備陣は、全滅せざるをえないであろう。全滅は壮烈であるにせよ、好古は多くの軍人のようにその悲愴さに酔うというような体質はもっていなかった。かといってこの男は、総司令部と激論もせず、泣きついて援軍「乞うといった要請もしない。(自分で守るしかない)と思い、かつ、全滅の危機を感じながら、あくまでも全滅すまいと覚悟した。いかに悪戦苦闘しようとも敵の怒涛のを食い止めねばならず、食い止めねば全日本軍が崩壊するのである。
(p199)多くの革命は、政権の腐敗に対する怒りと正義と情熱の持続によって成立するが、革命が成立したとき、それらはすべて不要か、もしくは害毒になる。…そのあとは権力を構成してゆくためのマキァベリズム(権謀術数)と見せかけの正義だけが必要であり、ほんものの正義はむしろ害悪になる。
(p257)乃木はこの松永の懇願(重病にも関わらず、そのまま戦場に勤務すること)を容れたようにたしかに仁者であり、武士の情に動かされるという点では美的行動者であったが、しかし半面、これを容れたことが証拠だてているように、戦争をどれだけ損害すくなく勝利へ運営してゆくかというのとについて、どこか神経の欠落したところがあった。
読書の軌跡
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