村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事 [7946回参照されました]
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本の紹介
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2017/04/23 15:13:02更新
著者 村上 春樹 ブックリンクされた本
評価
未評価感想
良書。盟友柴田元幸との対談もよいが、村上春樹の翻訳家としての全仕事について、なぜこの本をその時期に自分が翻訳しなければならなかったのか、という村上自身の現時点での見解が紹介されている点に何よりも価値がある。原書の写真も全てカラーで紹介されていた豪華。ああ、これ読んだなとか、これ読んでみようとか、次の読書に繋がる本であり、最良のブックガイドでもある。印象的だったのは、村上春樹の中で、(知ってたけど)、フィッツジェラルドとカーヴァーは特殊な位置づけであること(改めてカーヴァーを読み直してみようと思った)、カーヴァーの全翻訳は愚作も含めて翻訳しなければならないので辛かったとの点である。4月27日発売のインタビュー集「みみずくは黄昏に飛び立つ」もとても楽しみ。MONKEYで川上未映子のインタビュワーぶりが素晴らしかったからである。
以下備忘録
【小話】
・「空飛び猫」シリーズは、村上春樹の読者に勧められて翻訳したが、その読者とは、ポスドク時代の福岡伸一であった(!)
・中央公論の山荘で缶詰になっていたとき、朝から仕事をする村上春樹と、徹夜明けの橋本治が、朝のひとときを源氏物語の話をして過ごしていた(どんなこと話していたのだろう?)
・早川書房は翻訳部門が充実しきちんと校閲をしてくれるため、柴田元幸がアドバイスしていない。
【読んで面白かった村上春樹の翻訳小説】
・Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選
・誕生日の子どもたち
【今後読もうと思う村上春樹の翻訳小説】
・ワールズ・エンド(世界の果て)ポールセロー
・極北 マーセル・セロー
読書の軌跡
197ページ | 2017/04/23 15:13:02 |
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