七帝柔道記 [21355回参照されました]
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本の紹介
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2013/04/09 22:32:32更新
著者 増田 俊也 ブックリンクされた本
評価
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スポーツ小説、青春小説の傑作。
「木村政彦はなぜ力動山を殺さなかったか」の増田俊成の私小説的スポーツノンフィクションである。
練習量が全てを決する寝技主体の大学団体柔道「七帝柔道」。
新歓。合宿。脱落する者と残る者。強い者と弱い者。七帝大学最下位脱却を目指して、青春の全てを捧げる北大柔道部の部員達・・・ラストの七帝戦直後の七帝柔道へ思いを先輩から後輩へと繋ぐ主将の交代シーンは本当に感動的。ここまでではなかったとしても、部活をやったことのある者であれば、胸がつまるシーンがたくさんある。
出てくる部員やOB、彼らを応援する人達の1人1人が等価に魅力的で、愛をもって書かれているな、と思っていたら、さもありなん。登場人物はほぼ実名で実在のエピソードのようだ。著者の七帝柔道と仲間への熱い思いに圧倒される一冊である。「続」もあるらしい。本当に楽しみ。
*なお、著者は、本書は、井上靖の高専柔道へ捧げた自らの青春を綴った自伝的小説「北の海」の続編であると述べており、本書でも重要な役割を果たしている。「北の海」は、「しろばんば」「夏草冬涛 」「北の海」の自伝三部作(「あすなろ物語」を入れると4部作か)の1つで、自分の中学時代の愛読書である。当時、何度読んだことか。もう一度、改めて、読み返してみようと思う。
*ネットで読める著者の北大柔道部の後輩達に対する鎮魂歌「VTJ前夜の中井祐樹」の記事も素晴らしい。続編はここに繋がるらしい。
読書の軌跡
580ページ | 2013/04/09 22:32:32 |
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