プラチナデータ (幻冬舎文庫) [318回参照されました]
bskt0609さん がこの本を手に取りました。bskt0609さんは、これまでに43冊の本を読み、15,489ページをめくりました。
本の紹介
100% [全493ページ]
状態 読み終わった!
2012/07/07 21:32:29更新
著者 東野 圭吾 ブックリンクされた本
-評価
★★★★☆感想
一日で読了。
ある天才少女が開発したプログラムにより、DNA解析から犯人の詳細まで割り出す手法が確立され、それが法律で取り入れたことにより、検挙率が上昇した。そんな中でDNAから犯人が導き出せない事件が立て続けに起きる。それを追う刑事と、DNAデータを数多く集める二重人格の科学者。
そんなときに天才少女が殺され、その場に残された毛髪のDNAから犯人が科学者であると特定された。もう1人の自分が起こしたかもと疑問を抱きつつも、警察から逃げ続けながら少しずつ事件の真相に近づいて行く。
その鍵となるのが天才少女が死ぬ直前に完成させたとされたモーグルというプログラム。これが最後のピースとなり、DNAシステムは完成するとされた。このプログラムにはプラチナデータというものが含まれており、そのプラチナデータとは上層部、特権階級やその親類のDNAデータのこと。
DNAシステムの導入により幅広くそのデータの収集を行っていた一方で、特定の人たちのデータは隠され、わざと誤った結果が導き出される様にプログラムされていた。
このことを公にされるとまずい上層部は、この事件を公表せず限られた人員による秘密裏の調査により解決しようとした。犯人は主人公の多重人格の研究者の主治医であり、人を思う様に支配することに喜びを感じていた。
結局のところ平等と謳われていたものが階級差をよりはっきりと作り出し、管理するものとされるものとの差が明確化した。
人間と機械の違いとは、心はどこからくるのか、遺伝子はどこまで人を形作るのか。知らないうちに管理されており、それすら気づかない様な世の中になりつつあるのかもしれないということを考えさせられた。
読書の軌跡
493ページ | 2012/07/07 21:32:29 |
コメント
コメントするにはログインが必要です。