聖女の救済 (文春文庫) [254回参照されました]
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本の紹介
100% [全432ページ]
状態 読み終わった!
2012/07/20 00:15:33更新
著者 東野 圭吾 ブックリンクされた本
-評価
★★★☆☆感想
「容疑者Xの献身」以来となるガリレオシリーズの長編作。
湯川すらもが認める完全犯罪がどんなものなのかと気になっていたが、成程、確かに限りなく完全犯罪に近いトリックではあった。。。。ただ、些か地味な気がしないでもないし、湯川が導き出した「虚数解」の通り、現実的にはありえないと思うような展開だけに"意外性"はあったけど、インパクトには欠けた感じかと。。。
…まぁ、だから"救済"なのか、、、って事には納得した。
今回もハッキリ言えば、物理学はあまり関係がない!これは「容疑者Xの献身」以降に見られた傾向ではあるが、犯人の動機も含めて感情や心理的な部分に趣が置かれている。そもそも、警察と距離を置いた湯川を引き込む材料が『草薙が恋におちた』って個人的興味からだし。。。
ただ、その観点からすると、今回はもう少し草薙を深堀してくれても良かったんじゃないかなぁ。。
草薙が抱いた恋愛感情もイマイチ浅はかなものに感じられたし、刑事としての優秀さも内海の洞察力の前に霞んでしまってて、立ち直るキッカケを作った湯川の一言もあまり重みがなかったように思う。
それでも、最初から犯人と動機は明らかにしつつもなかなか真相に辿りつかせない焦らせ方と、その間のプロセスの描き方は流石で、微妙な緊張感を保ったまま最後まで面白く読ませる!
せっかくなので、もう少し感情移入や共感ができるような動機だったりするともっといいのだが…
その意味ではやっぱり「容疑者Xの献身」を超えるのは難しかなぁ。。。
読書の軌跡
114ページ | 2012/06/30 01:12:52 |
212ページ | 2012/07/06 02:26:26 |
432ページ | 2012/07/20 00:15:33 |
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