闇の奥 (光文社古典新訳文庫) [154回参照されました]
たむさん がこの本を手に取りました。たむさんは、これまでに10冊の本を読み、3,609ページをめくりました。
本の紹介
100% [全231ページ]
状態 読み終わった!
2012/04/22 20:07:42更新
著者 ジョゼフ コンラッド ブックリンクされた本
-評価
★★★★☆感想
読書の軌跡
33ページ | 2012/02/19 11:49:11 | 女ってやつは女にだけ通用する世界で生きている。現実にはそんな世界は今まで存在しなかったし、これからも存在するはずがない。それはあまりにも美しすぎる世界で、かりに新しく創りあげたところで、初日の夕暮れには崩壊しているだろう。俺たち男は、世界が創造された日から、ある浅ましい事実と何かと折り合いをつけて生きてきたわけだが、その事実が美しい世界をぶち壊しにしてしまうんだ |
34ページ | 2012/02/19 12:02:39 | 船の横を通り過ぎていく海岸を眺めていると、謎をかけられているような気がしてくるものだ。眼の前の陸地が微笑み、眉をひそめ、誘いかける。雄大だったり、醜悪だったり、平凡だったり、荒涼としていたりする風景が、沈黙したまま、“さあ答えを見つけにおいで"と囁きかけてくる |
35ページ | 2012/02/19 12:05:04 | 船旅の退屈、接点のないほかの客とのよそよそしい関係、油を流したような気怠い海、いつ見ても地味にくすんだ陸の眺め、そんなあれこれが、俺をうら寂しい無感覚の罠に落とし込み、物事の真相から遠ざけているような気がした |
231ページ | 2012/04/22 20:07:42 |
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