心の中の5人家族~彼らが織りなす人生ドラマ ~交流分析における構造分析と脚本分析の活用~ [274回参照されました]
らんぶるさん がこの本を手に取りました。らんぶるさんは、これまでに741冊の本を読み、173,229ページをめくりました。
本の紹介
100% [全150ページ]
状態 読み終わった!
2012/02/15 14:55:28更新
著者 芦原 睦 ブックリンクされた本
-評価
★★★★★感想
目次
はじめに 昨日のあなたの出来事は既に歴史。今を生きよう
第1章 知らず知らずに書き上げた、あなたの人生ドラマ・シナリオ~何か生きにくいと感じているとしたら・・・~
第2章 あなたの知らない<あなた>~エゴグラムで知る自分の姿~
第3章 エゴグラム・パターンでみる生き方の<クセ>日々のあなたのドラマは?~生きやすさ、生きにくさはどこから来るのでしょう~
第4章 <生きグセ>が作る<ストレス病>~昔から言われている「病は気から」は本当?~
第5章 人と人との相性を知り、よりよい人間関係を育むために~エゴグラムを使って観察する法~
第6章 無意識に自分を動かす人生ドラマ・シナリオ「脚本」~自分の気づきと意志で変えられる人生ドラマ~
第7章 一度しかない人生を豊かに生きるための第一歩~自分の「脚本」をチェック~
精神分析の一分野として交流分析がありますが、以下の4つから成り立っています。
1.構造分析-心の中の状態を知る
2.交流パターン分析-人とのやり取りのパターンを見る
3.ゲーム分析-対人関係の中で繰り返される悪いクセを分析する
4.脚本分析-人生をドラマに見立て、シナリオを分析する
この本では構造分析と脚本分析を取り上げてます。
構造分析ではエゴグラムを使って、5つの心や、エゴグラムで描かれたグラフの形から見たその人の「生き方のクセ」を見ていきます。
リワークでエゴグラムをやられた方は、1つ1つの自我状態(CP、NP、A、FC、AC)についての説明はあったと思いますが、全体で見た場合、つまりエゴグラムの形から見た場合の説明はなかったと思います。「1つ1つは分かった。で、全体としてどうなの?」と思われたのでしたら、この本や「自分がわかる心理テスト (ブルーバックス)」「自分がわかる心理テストPART2 (ブルーバックス)」を一読されることをお勧めします。
一番面白かったのは脚本分析のところ。「男はつらいよ」の主人公、フーテンの寅さんの脚本分析をしています。「人生ドラマの自己分析―交流分析の実際」ではマリリン・モンローや勝海舟といった実在の人物の脚本分析が行われていますが、映画の主人公というのがちょっと変わってて面白いです。
この本で知ったのですが、フーテンの寅さんは悲惨な生い立ちだったこと。第1作で以下のようなセリフがあるそうです。
・・・私の親父ってなァねえ、たいへんな女道楽、私のおふくろは芸者なんですよ。その親父が言うにはね、親父がヘベレケのとき、私は作った子どもなんだってさ。・・・死んだ親父はね、私をブン殴るときァ、いつも言っていたね、お前はヘベレケのときつくった子どもだから生まれつきバカだってよう。俺ァ口惜しかったなァ、酔っ払ってつくったんだもんな俺のこと・・・
こんなことを言われて育てば禁止令が・・・。
男はつらいよの脚本を書かれた方が精神分析などを知っていたのかどうか分かりませんが、この本の解説を見て「なるほど、納得」しました。第1作目の映画も見てみようと思います。
本の大きさはB5版なので届いたときにちょっと驚くかもしれませんが、文字も適度に大きく、分かりやすく書かれているので初めての人でもスラスラと読めると思います。
読書の軌跡
24ページ | 2012/02/13 15:37:28 |
75ページ | 2012/02/14 12:43:18 |
150ページ | 2012/02/15 14:55:28 | 今そうあるのは、そう選んできたからだというのは結構キツイぞ |
コメント
コメントするにはログインが必要です。