ギリシア悲劇―人間の深奥を見る (中公新書) [1367回参照されました]
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本の紹介
100% [全366ページ]
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2010/05/26 17:31:15更新
著者 丹下 和彦 ブックリンクされた本
評価
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ギリシア悲劇が仮面劇だったとは
読書の軌跡
18ページ | 2010/05/24 19:35:01 | 俳優という存在を造り出したのが、ギリシア悲劇の作家・テスピス。つまり、オペラ、ミュージカル、映画、ドラマ、そのすべての起源がギリシア悲劇にあるのだ |
86ページ | 2010/05/26 03:45:12 | 正義は果たされた瞬間から、罪に変貌する。ゆえに、復讐は連鎖する。解決策として、力による正義から、法による正義に切り替える必要がある。それによって、共同体の崩壊は防がれるのだ |
120ページ | 2010/05/26 05:44:59 | 一つの信念に殉じ切るとき、行為は崇高の域にまで高められる。さらに、殉じする者が、人間らしい弱さを持つことによって、その人物は人間的英雄になりうる |
176ページ | 2010/05/26 16:33:54 | 身を破滅させるほどの、知への壮烈な欲求こそ、ギリシア人が標榜した人間の理想像であった |
217ページ | 2010/05/26 16:39:59 | 知が病み始めると起こる問題の一面。理性の勝利よりも、むしろ理性に対する非理性、あるいはまた、感性の強さを知ることとなる |
246ページ | 2010/05/26 16:55:30 | 病める知による、もう一つの問題点『名前と実体の乖離』。言葉は本来の意味を失い、状況に応じてなされた人間の行動を、正当化するために使用されるようになる。勇気と言う言葉の意味するものは、単に無思慮な暴勇に、冷静沈着とは、単に卑怯者の口実を表示するものに過ぎなくなる |
279ページ | 2010/05/26 17:29:20 | この世には人間の賢しき理屈の及ばぬ存在があること。人間はたとえ賢者であろうとも、その知の運用を誤れば、過ちを犯し、国家を害すること。権力への過信は、厳に慎むべきこと |
279ページ | 2010/05/26 17:31:08 | 詩人たちの観察眼によって捉えられた人間性の諸相は、時代と場所が変わっても、人間を考えようとする場合には、常に想起される |
366ページ | 2010/05/26 17:31:15 |
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