若冲が来てくれました‐プライスコレクション江戸絵画の美と生命 [3855回参照されました]
zooko012さん がこの本を手に取りました。zooko012さんは、これまでに1,992冊の本を読み、542,696ページをめくりました。
本の紹介
100% [全264ページ]
状態 読み終わった!
2013/07/02 02:14:08更新
著者 日本経済新聞社 ブックリンクされた本
評価
未評価感想
いや~、素晴らしく、美しく、楽しい画集である。東北復興支援の「若冲がきてくれました」展の図録であるが、安いのに(2500円)もの凄くできがいい。子どもに分かるようにとのことで、説明もわかりやすいし、「美人大好き」「プライスさんの動物園」などの分類もいい。図録が楽しいなんて・・・。それにしても、若冲以外のプライスのコレクションも素晴らしいこと。品格がありつつ、平明でユーモアのある絵ばかり。まさに元気と勇気を与える絵である。福島まで見に行きたくてたまらなくなった。以下、興味を持った絵。
・旭日雄鶏図(若冲)世界に鶏一匹と言わんばかりの気高く豪奢な鶏!
・雪中松に兎・梅に鴉図屏風(葛蛇玉)黒地に真っ白な雪がふりかかってモダン!
・白象黒牛図屏風(芦雪)どでかくユーモアたっぷり!
【備忘】
たまらず、新幹線で福島県立美術館まで行ってきた。
若冲は凄かった。期待していた「旭日雄鶏図」など、絢爛豪華な細密着色画は当然よかったが、「花鳥人物図屏風」「鶴図屏風」などの大胆・奔放な墨絵が、何というか生命やエネルギーの固まりというか、本当に素晴らしくて、ため息が出た。そのほか、やはり、「雪中松に兎・梅に鴉図屏風」(葛蛇玉)が黒白グレーの色調に、降りかかる真っ白な雪が幻想的で美しく、よかった。プライスコレクションは、本当に人を幸せにする良質なコレクションだであり、志高い良い美術展であった。
それから何と!同美術館には、常設展で、松本俊介(「駅」)とワイエス(「松ぼっくり男爵」)があったのだ。松本俊介とワイエスは、美術音痴であまり絵が好きでない自分が、「いいなぁ」と思う数少ない画家である(あと、長谷川りんじろうが好き)。思いがけず、これに触れることができて、至福のひとときだった。ルノアールとか、モネとかあったけど、こっちの方が全然よい絵だった(両名の絵には詩情のようなものがあるところが共通すると思う)。
読書の軌跡
264ページ | 2013/07/02 02:14:08 |
コメント
コメントするにはログインが必要です。